0000 EYECADの概要
用語
EYECADで使用する用語について説明します。
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EYECADシステム環境
V10 EYECADが稼働するシステム環境
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EYECADプログラム
EYECAD機能を実現するプログラム
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統合環境プログラム(eyx)
EYECADプログラムの1つで、V10.0ではP&ID機能とP&IDシンボル編集を行うプログラム。今後EYECADプログラムはこの統合環境プログラムに統合されます。
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EYECADデータ
EYECADプログラムが参照するデータファイル
以下のフォルダにあります。
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bg(フォルダ)
EYECADプログラムが参照する共通参照DBファイルがあるフォルダ
環境変数BGFILで指定するフォルダ(例:c:\EYECAD\bg)-
共通参照DB
ファイル名 説明 BGxxxx プログラムが共通参照するEYECAD ジェネラル DBファイル(EYECAD/bg) AGxxxx BGに対応するテキスト形式ファイルで、原則AGを編集しBGに変換します。
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Lu(フォルダ)
EYECAD各プログラムがモデル作成、図面生成、材料集計など行う作業単位のフォルダ
環境変数JFILで指定するフォルダ以下のjxxxで始まるフォルダ(例:c:\EYECAD\j01)。
このフォルダ内には、ジョブDBやEYECADの各種プログラムが作成するジョブデータファイルが保存されます。-
ジョブDB
ファイル名 説明 BJxxxx ユーザがカスタマイズしたEYECAD DBデータ AJxxxx BJに対応するテキスト形式ファイルで、原則AGを編集しBGに変換します。 CNST/*.xml CNSTページファイル(D094.xml,S216.xmlなど)
jxx/CNSTフォルダ以下にCNSTページ単位のxmlファイルを保存ができます。CNSTページファイルが最優先されます。CNSTEdit.exeで設定可能です。 -
ジョブデータ
- プラント属性データ: JDRWNO, JPMSMS, JPMSVA, ...
- P&ID図面データ: V10フォルダに格納
- モデリングデータ: JPTMST, JPTAMS, JEQNZL, JPIPEL, ...
- 組図編集データ
- スプール図編集データ
- サポート図編集データ
参考
- AG(J)xxxxとBG(J)xxxxは常にペアで存在するわけではなく片方だけの場合もあります。
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プログラムが直接参照するAG(J)xxxxには対応するBG(J)xxxxは存在しません。
例)AGFLUID.csv, AGSIZC.xml, ...
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直接BG(J)xxxxを編集するプログラムが存在する場合は、対応するAG(J)xxxxは存在しません。
例)BGFDNA, BGFITD, ...
- Luは作業単位のため、特に3Dでは1つのプロジェクトを複数のLuに分けて作業することはよくあります。
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実DBファイル
各プログラムがDBとして直接参照するファイルを実DBファイルと呼びます。
たとえば、「標準エンジニアリング用語(ITEM)」はテキスト形式のAGITEM.csvと対応するBGITEMがありますが、プログラムがDBとして直接参照するのはBGITEMなのでBGITEMは実DBファイルとなります。
「標準呼び圧、厚さ名称(THKC)」は、AGTHKC.csvがありますがBGTHKCは存在しないためAGTHKC.csvが実DBファイルとなります。
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プロジェクト
V10から使用される概念で、Luや標準DBなどを一元管理する単位をプロジェクトと呼びます。
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プロジェクトフォルダ
プロジェクトで管理するファイルを保存するフォルダ
プロジェクト名=Luフォルダ名のこと。 -
V10 EYECAD DB
V10統合環境プログラム(eyx)が参照保存するプロジェクト情報で以下のものがあります。
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プロジェクト設定DB
プロジェクト固有の設定を保存するDBファイル(jxxx/v10/settings.esdb)
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カタログDB
プロジェクトの全プラント属性情報を網羅したDBで標準DB、ジョブDBを含む(jxxx/v10/catalog.esdb)
※V10.0ではeyxで編集できるカタログDBは、P&IDシンボルのみです。
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P&ID DB
P&ID情報を保存するDB(jxxx/v10/pid.esdb)
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標準DB
EYECADシステムが共通で参照するDB
bgフォルダ内にその定義を持ちます。
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ジョブDB
Lu内のA(B)Jxxxxで定義されたDBをジョブDBと呼びます。
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プラント属性
Lu固有のプラントやジョブ(プロジェクト)データの情報、流体記号、PMS、断熱基準、分岐基準などをまとめて「プラント属性」と呼びます。
プラント属性には実プロジェクトで使うプロジェクトNo.や、プロジェクト名などの属性があります。
V10では標準DB、ジョブDB、プラント属性を管理するシステム全体をEYESPECと呼びます。
※P&IDシンボル以外のプラント属性情報は「プラント属性定義(EYESPEC)」プログラム(mplnt.exe)で編集します。
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P&ID編集画面
P&IDの編集を行うための画面
メインウィンドウに表示されます。P&IDの場合、図面編集画面とも呼びます。
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帳票画面
メインウィンドウに表示される標準DBや、ジョブDBの編集を行う画面や一覧ウィンドウに表示される一覧画面
リストと呼ぶこともあります。
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オブジェクト、モデル、コンポーネント
プラント構成要素をオブジェクトと呼びます。
オブジェクトはメインウィンドウ上の選択単位になります。
EYECADで作成するP&IDや3Dモデルの配管や、機器などのレコードデータに対応するものを原則モデルと呼びます。
モデルはコンポーネントから構成されます。たとえば機器モデルはノズル、レッグ、ラグなどの機器付属品コンポーネントから構成され、配管モデルはパイプ、エルボ、バルブなどの配管のコンポーネントから構成されます。
モデルもコンポーネントも選択可能なオブジェクトです。
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プラント構成要素
各システム共通で使用されるプラント構成要素について以下に説明します。
構成要素 説明 機器 プラントの圧力容器、熱交換器、ポンプなどの機械・装置・設備のこと。EYECADでは機器シンボルの組み合わせで機器を表現します。 機器付属品 機器の構成要素でノズル、レッグ、ラグなどの物理的な部品のこと。P&ID図などは液面シンボルなども機器付属品になります。 ノズル 配管と接続する機器付属品の一種 スペック(クラス) スペックまたはスペッククラスという。
EYECADでは、配管の部品や材質などの仕様を(通常は)記号で1枚のシートで管理します。配管 プラントの液体・気体・粉体などの流体を輸送する管や施設物のこと。
3次元的な形状やレイアウト情報まで含めた場合は配管と呼びます。ノズルや分岐の始点終点管を結ぶ配管をラインとも呼びます。モデリングではラインはモデル単位になります。
EYECADでは配管とラインを厳密に区別していません。(配管)ライン P&ID上でも配管とラインの厳密な区別はありませんが、3Dと区別するときはP&IDではラインと呼びます。計装ラインと区別する場合は配管ラインと呼びます。 パイプラン プロセスラインの同一サイズ、同一スペックが連続した部分をパイプランと呼びます。プロセスラインは1つ以上のパイプランから構成されます。
パイプラン1とパイプラン3は同一サイズ、同一クラスだが連続していないのでパイプランは別になります。
サイズ変化部品は上流側パイプランに属します。
詳しくは、『12-02-3-1パイプラン、配管ピースの意味』を参照してください。配管部品 3Dで配管(ライン)を構成する部品の総称でスペックにある継手類、一般弁、スペックにない配管付属品、計装品などすべてを指します。
P&IDでは配管を構成する部品を配管付属品と呼びます。一般弁 スペック定義のバルブ、配管部品の一種。手動弁とも呼びます。 計装品 スペッククラスにない自動制御のための配管(ライン)、計装ライン上の計測、監視、制御機器、配管部品などのこと。コントロールバルブは配管計装品になります。P&IDのI(Instruments)のこと。 配管付属品 P&IDでは配管に付く部品全般を配管付属品と呼びます。3Dでは、スペッククラスにない配管部品、かつ計装品ではないもの全般を配管付属品と呼んでいます。 計装ライン 計装品を制御するための電気信号線などを計装ラインと呼びます。3Dには計装ラインはありません。 構造物 構造部材全般のこと。
EYECADではアングル、チャンネル、H鋼やプレートなど規格部材のことを構造物モデルと呼びます。サポート 配管、ダクト、ケーブルなどを支持する構造物を特にサポートと呼びます。 ダクト 空気など気体を輸送する管のこと。
形状により丸ダクト、角ダクトなどがあります。通り芯 プラントの機器や、構造物を配置する際に目安とするための仮想上の補助線のこと。 -
レイヤ
EYECADで図面上の表現を統一する仕組みをレイヤと呼びます。AutoCADのレイヤとは異なります。
たとえばP&IDの「レイヤNo.18」で機番の非表示や機番文字を長円囲み/下線表示にするかを図面で統一することができます。
→詳しくは、「17-03 レイヤの設定」を参照してください。
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画層
AutoCADのレイヤ、Microstationのレベルに相当するもの。
各描画オブジェクトが属するグループのことで表示/非表示、カラー、線種、線幅の設定単位になります。
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略語
PRJ プロジェクト RO 読み取り専用(モード) WR 書き込み(モード) -
カラーコード
コード指定のカラーをカラーコードと呼びます。
カラーをコード指定すると、カラーの検索(コードの検索)やコード指定のカラーをまとめて変更することができます。
プラント属性でカラーコードを定義することができます。