目次

1603 P&ID標準図形

適用範囲・図形シンボルの概要

適用範囲

本基準は、P&IDおよびプロセス・フローシートに使用する標準シンボルを示します。

ただし、他の技術図面についても、可能な限り本基準の適用を図るものとします。

図形シンボル概要

図形シンボルは下記のように分類します。

図形シンボルの種類と内容

機器シンボル

  • 一般機器

    ポンプ、タンク、熱交換器等あらかじめ登録されている機器図形です。


    図形の種類

    本基準「16-05 一般機器図形」を参照してください。


    寸法値

    原則として、各シンボルごとに決まっているデフォルト値(基準値)を使用します。

    ただし、ほかとのバランスを考慮して全体のスケールを拡大、縮小しても構いません。

    また、パラメータ値が複数個指定してあるシンボルはそれぞれのパラメーター値を変化させて、シンボルを定義しても構いません。

  • 機器付属品

    ジャケット、コイル、マンホール、トレイ等、機器図形に付属するあらかじめ登録されている図形です。


    図形の種類

    本基準「16-05 一般機器図形」を参照してください。


    寸法値

    原則として、シンボルごとに決まっているデフォルト値、または機器付属品シンボルに付属する親機器シンボルの寸法値に合わせます。

    ただし、ほかとのバランスを考えて、パラメータ値を機器図形同様に変化させても構いません。

  • 特殊機器

    一般機器として登録されていない機器のシンボルはすべて、特殊機器となります。

    機器シンボルの形状は実際の形状をできるだけ簡略化した形状とします。

    なお、特殊機器のうち使用頻度等から考えて一般機器として登録したほうがよい機器については、本基準の改訂に合わせて各地区の意見を基に随時、一般機器シンボルとして加えていくものとします。

配管用図形

  • 配管線

    主プロセスライン、一般配管等の配管の線図形です。


    図形の種類

    本基準「16-08 配管線図形」を参照してください。

  • 一般弁

    仕切弁、玉形弁等、汎用的な弁の図形であり別途『02共通 バルブ基準』により、各部仕様が定められている図形のことです。


    図形の種類

    本基準「16-09 一般弁図形」を参照してください。


    寸法値

    デフォルト値を原則とし、スケール値のみ変更しても構いません。

  • 一般付属品

    安全弁、ストレーナ等、一般付属品として登録してある図形です。


    シンボルの種類

    本基準「16-10 配管付属品図形」を参照してください。


    寸法値

    一般弁」と同様です。

  • 配管付属品アクセサリ

    バルブジャケット、エクステンションハンドル等、一般弁図形、または一般付属品図形に付属するシンボルです。


    シンボルの種類

    本基準「16-10 配管付属品図形」を参照してください。


    寸法値

    親となる一般弁または一般付属品に合わせて使用してください。

計装用

  • 計装線図形

    電気配線、空気配管等の計装用信号を伝えるラインを示す図形です。


    図形の種類

    本基準「16-11 計装線図形」を参照してください。

  • 計装品シンボル

    調節弁、調節器等計測、制御を行う計装品のシンボルです。


    図形の種類

    本基準「16-12 計装用図形」を参照してください。


    寸法値

    デフォルト値を原則とし、スケール値のみ変更しても構いません。

  • 計装付属品シンボル

    ポジショナ、ダイヤフラム等計装品シンボルに付属するシンボルです。


    図形の種類

    本基準「16-12 計装用図形」を参照してください。


    寸法値

    計装品シンボル」と同様です。

機能シンボル

クラス変更表示、断熱表示等、これを表示することにより単なる図面上の表示だけでなく、バルブ集計やラインリスト等のエンジニアリングデータに対し何らかの影響を及ぼすシンボルのことです。


図形の種類

本基準「16-13 機能シンボル」を参照してください。

単純表示図形

原料表示、タンクローリー等、図面の補足説明的な表示のみでバルブ集計やラインリスト等のエンジニアリングデータに対し影響を及ぼさない図形のことです。


図形の種類

本基準「16-13 機能シンボル」を参照してください。

図形シンボル番号構成とその種数

標準シンボルの番号は以下のような構成になっています。

大分類、小分類についてはそれぞれ下記のように定めています。


シンボルの見かた

標準シンボルとしてまとめた図表の見方について説明します。


標準シンボルの図表はタイプが2つあり、それぞれについては以下のとおりです。

タイプ1:機器シンボル、機器付属品の見かた

タイプ2:配管付属品、計装シンボルおよび機能シンボルの見かた

使用されている語句の説明を下記に示します。

No. 語句名称 説明
1 オリジン シンボルの中心であり原点を示します。
2 ライン接続指定箇所 配管の接続する位置の指定点
3 問合せパラメータ名 パラメータの名前
4 デフォルト値

シンボルを表示出力するときの基準の値

シンボルの寸法値はこの値より寸法を計算して求めます。

5 シンボル名称 シンボルの名称を示します。
6 シンボル番号

シンボルの区分を示す番号

詳細は本基準シンボル番号を参照してください。

7 シンボル その図形を示します。
8 パラメータ

シンボルの寸法値を決める変数

寸法値はこのパラメータの倍数で表示します。

9 反転シンボル シンボルを鏡対称に変換したものです。

例)No.9 反転シンボル

各標準シンボル出力事例:カット図面

各標準シンボル出力事例:長手図面